体に良い油(脂質)

最近、テレビや雜誌で体に良い油が取り上げられています。食生活の欧米化が浸透しきっている今は、高脂血症や生活習慣病にかかっている人や予備軍の人がたくさんいます。

体に良い油をとることで、これらの生活習慣病も改善されると思います。また、トランス脂肪酸が体に良くないと聞きます。どういう理由なのでしょうか。

体に良い油、体に悪い油を、調べてみたいと思います。

脂質の特徴

表題には、「体に良い油」と、油という字を使っていますが、正確には脂質です。

脂質には、油と脂の2つがあり、油は常温で液体のものオリーブオイルや魚油などです。脂は、常温で固体のものバターやヘッドなどです。

体に必要な3要素の中に脂質はあり、他にはタンパク質と炭水化物です。脂質は1g当たり9kcalkの高カロリーを発生させます。ちなみに、タンパク質や炭水化物は、どちらも1g当たり4kcalとなっています。

脂質は、少しの量でエネルギーを多くとれるので、摂り過ぎると中性脂肪として体に蓄えられるので、その点注意が必要です。

脂質の働き

脂質が不足すると、うつ病になるリスクが増えるようです。脳はコレステロールでできているからです。

体に良い脂質とは

体に良い脂質とは、食べると私達の体に良いことをしてくれる脂質です。善玉コレステロールを増やしてくれたり、心臓病の予防をしてくれたり、動脈硬化の予防をしてくれたりと、いろいろです。

かと言って、同じ脂質ばっかりというのも、バランスが悪くなりひいては健康へも害が出るというものです。

脂質の特徴を知って、バランスよく摂りたいものです。

ココナッツオイル

ココナッツオイルは、飽和脂肪酸に含まれ、常温で個体であり、酸化しにくいです。

ココナッツオイルは、善玉コレステロールの働きをたすけ悪玉コレステロールを減らす効果があります。また、中性脂肪の循環が良くなると言います。

360gの瓶入りで約2600円します。お値段が少々高いです。

不飽和脂肪酸・オメガ3・・・DHA,EPA,αリノレン酸

不飽和脂肪酸の中にオメガ3があり、青魚、エゴマ油、亜麻仁油、サチャインチオイル、αリノレン酸を含むナッツ類に含まれています。αリノレン酸を含むナッツの中でもクルミが一番効果的だそうです。最近は、魚の消費が減っていて青魚の煮付けや焼き魚が若い人に、たくさん食べられていないようです。

これらの脂質は、中性脂肪・コレステロール値を抑えてくれます。血管を柔らかくして血流をよくし、心臓病(狭心症・心筋梗塞)の予防に役立ちます。

忘れてはいけないのが、オメガ3はオメガ6とともに、体内で合成できない必須脂肪酸なので、乳幼児の発育には欠かせないものです。

エゴマ油で認知症予防

島根県の川本町では、エゴマ油楽天 を摂ると、10年長生きできるということで、「ジュウネン」と呼ばれるそうです。エゴマ油の6割がオメガ3で、オメガ3は食事からしか取れません。オメガ3をよくとっている人は、脳の萎縮が少ないという調査報告があります。

エゴマ油では、毎日小さじ1杯摂れば良いそうです。青魚だと、イワシを毎日2尾食べる換算になります。そして、オメガ3は、加熱すると酸化しやすく、味が落ちるそうです。エゴマ油は、遮光するためと、酸化防止のために冷蔵庫で保管ください。6ヶ月は持ちます。

エゴマ油は、タンパク質と一緒に摂るとなお効果的ということで、卵かけご飯に小さじ1杯垂らして食べればよいそうです。国産エゴマ油は、110gで約2000円します。とても高価ですね。

サチャインチオイルで善玉コレステロール値(HDL)を上げる

サチャインチオイルは、アマゾンで取れるサチャインチナッツという星型の実から作られます。オメガ3チャンピオンといわれるように、脂肪酸の約50%がαリノレン酸というオメガ3不飽和脂肪酸が含まれています。

このオイルは、180度までの加熱に耐えられます。癖の無い味で、サッパリしているそうです。(私もまだ食べたことがありません)1日の摂取量は、小さじ1杯で良いと言います。納豆にかけて食べたり、炒め物やホイル焼きに使ったりするようです。

サチャインチオイルは、善玉コレステロール値を増加させてくれます。また、脳を活性化させてもくれます。血流を良くし、脳梗塞や心筋梗塞の予防になります。270mlが2160円くらいです、とても高価ですね。

不飽和脂肪酸・オメガ6・・・リノール酸

オメガ6のリノール酸には、ゴマ油、コーン油、綿実油があります。

上記しましたが、オメガ6は体内で合成できない必須脂肪酸なので、乳幼児の発育には欠かせないものです。そして、オメガ3とオメガ6との摂取の割合は、1対4が理想とされています。

現代人はオメガ6を摂りすぎの人が多くて、アレルギーを悪化させたり、生活習慣病を起こしたりしています。バランス良く摂ると、良い働きをしてくれます。

不飽和脂肪酸・オメガ9

オメガ9には、オリーブオイル、キャノーラ油、紅花油があります。

オメガ9は、オメガ3やオメガ6よりも酸化し難いそうです。

悪玉コレステロールを減らす、動脈硬化の予防などの働きをしてくれます。

ギー(ghee)で美人に

ギーは、発酵無塩バターから、水分とタンパク質を取り除いて作った油です。この油は、食べることも、体に塗ることもでき、良い働きをしてくれます。インドでは5000年もの歴史を持つアーユルヴェーダの古典の中に出てきて、昔から重宝されてきました。インドでは欠かすことのできない油がギーです。

オーガニックギーの値段は、118gの瓶入りで1620円です。下のギーの作り方を読んで、自分で作ってみたら良いかも。

ギーの健康効果

○ダイエットの効果・・・たくさん含んでいる共役リノール酸が、脂肪の分解、燃焼を行ってくれます。また、中鎖脂肪酸が直接肝臓に蓄えられて、脂肪とならずにエネルギーとなります。太りにくいだけで、痩せるわけではありません。

○老化防止・・・ビタミンA、Eが含まれていて、抗酸化作用をして老化を防ぎます。

○アトピーや傷にも効果・・・やけど、出来物に塗ると、回復が早く傷跡も残りにくいそうです。

○デトックス効果・・・含まれている短鎖脂肪酸が消化を高め、解毒や疲労物質を流して浄化してくれます。

ギーの作り方

無塩バターを500g用意します。

1.鍋に無塩バターを入れ、中火にして溶かします。

2.液状になって沸騰したら弱火にします。約30分煮詰めます。この間かき混ぜません。水分が抜ける時にパチッと音がします。

3.そのまま沸騰させ、底に沈殿物が沈んで焦げ始めたら火を止めます。この時黄金色になっているはずです。

4.キッチンペーパーなどで濾したら、清潔な瓶などに入れて常温で冷まします。常温で半年は持つそうです。

摂取量は、1日1回、ティースプーン1杯程度が良いです。取り過ぎは太ります。

利用法は、トーストに塗る、コーヒーやホットミルクに入れる。野菜スープなどに少し入れる。炒め物の油として使う。普段使っている油をギーに置き換える感覚で使うと良いです。

体に悪い脂質とは

体に悪い脂質の代表として、トランス脂肪酸が要注意と、テレビや雑誌でよく見かけます。が、果たしてどうなのでしょうか。

トランス脂肪酸

トランス脂肪酸は、マーガリンやショートニングに多く含まれています。また、菓子、パン、ケーキ、揚げ物にも多く含まれています。要注意です。

このトランス脂肪酸は、油に水素を加えて科学的に作ったもので、体で分解する時に、ビタミン、ミネラル、消化酵素がたくさん使われます。その際に活性酸素も作られ、がんになったり、老化を進めたりします。

農林水産省は、トランス脂肪酸は、食品からとる必要はないと言っています。悪玉コレステロールが増え善玉コレステロールが減るそうです。そして、心臓病のリスクが上昇します。

WHOでもトランス脂肪酸の過剰摂取に注意勧告がなされています。欧米では、含有量の規制や表示の義務が行われています。

その他の脂質

体に悪さをする脂質としては、トランス脂肪酸のほかには、過剰摂取したリノール酸です。過剰なリノール酸は、アレルギー疾患を増やすと言われています。注意が必要です。

その他には、酸化した油です。調理して時間が経った油は、酸化して活性酸素を作ります。活性酸素は、癌をおこしたり、老化を促進したりします。フライドポテト、スナック菓子などにも気をつけてください。

焼き魚には、レモンなどの柑橘系の汁を絞って食べたり、おろし大根を添えると良いそうです。

キキョウの花
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Author:Tomoko Ishikawa Valid HTML5 Valid CSS

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更新日:2018/06/07