過敏性腸症候群

「ためしてガッテン」で過敏性腸症候群楽天 について放送していました。(2009.4)

さらに、2011.12月の「ためしてガッテン」では、「腸の不調を退治せよ!しつこい下痢の真犯人」というテーマで、慢性下痢について特集していました。

慢性下痢で悩んでいる人は、推定で960万人と言われます。2週間で4割の人がよくなる方法がわかったそうです。この新しい情報も加えました。

過敏性腸症候群に罹ると、人によっては毎日原因不明の腹痛にみまわれ下痢が続きます。整腸剤を飲んでも症状は悪化し良くならないそうです。本人はストレスを感じていませんし、楽天的な性格だと思っている人もいます。

過敏性腸症候群の人は通勤のために、早くから家を出たり、駅ごとのトイレの位置を確認しておくなど人知れず苦労をされていると知りました。また、いつ自分も罹るかもわからない病気ですから、よく知って対策なども覚えておきたいです。

過敏性腸症候群の症状のいろいろ 

  1. 下痢と便秘が交互に起きる人
  2. 慢性下痢を起こす人
  3. 腹痛の後、大量の粘液が出る人
  4. お腹にガスがたまる人

腸のぜん動運動が敏感になり、便秘が主の型、下痢が主の型、混合型とあります。

過敏性腸症候群の特徴

  1. 突然、腹部に激痛が起きる
  2. 整腸剤を飲んでもなおらない
  3. 下痢が続く
  4. 検査では異常がない(便の潜血検査、血液検査、尿検査、腸の内視鏡検査)
  5. 腸のX線検査を受けると、腸の位置が異常である
  6. 女性の方が男性の約3倍多く罹るようです

どうして過敏性腸症候群になるのか

原因は何かというと、やはりストレスのようです。本人の自覚していないささやかなストレスでも過敏性腸症候群という症状を起こします。

腸には1億個の神経細胞があります。腸は脳の次に神経細胞の多い場所で、第二の脳とも呼ばれます。そして、ふだんは脳から独立して腸のぜんどう運動を調節しています。

ふだんは、神経のセンサー細胞が指令をセロトニンへ出します。セロトニンは筋肉へ働きかけてぜんどう運動を起こします。神経のセンサー細胞、セロトニン、筋肉の三者の共同作業で腸のぜんどう運動を行っています。

脳がストレスを受けると、脳とセンサー細胞が血管で繋がっているため血管からストレスホルモンを受けセンサー細胞が出す指令が混乱し、セロトニンが大量に作られます。

セロトニンが大量に作られると、脳が痛みを感じストレスホルモンを出し、また、センサー細胞が混乱しセロトニンが大量に作られるという、悪循環を繰り返します。いったんスイッチが入ると、悪循環に陥るようです。

*新情報、過敏性腸症候群の犯人は「腸内細菌と薬」だった人も 2011.12

腸内細菌が原因の場合(過敏性腸症候群の約40%)

腸内細菌
腸内細菌は、普通は大腸にいます。腸内細菌の仕事は、食物繊維やかすを食べて処理する掃除屋をしています。その時に、メタンガス、水素、二酸化炭素を出します。過敏性腸症候群の人は、メタンガスが正常な腸の人よりも早い時間に大量に出るようです。
腸内細菌が小腸まで侵入
通常は、小腸は免疫力が強く、腸内細菌は住めません。しかし、風邪の時に下痢をしたり、食あたりの時に下痢をしたりすると、小腸の免疫力が下がり腸内細菌が住み着きます。そうすると、小腸は、腸内細菌を追いだそうと動きます。栄養ととるどころではなく、動き続け下痢を起こします。

大腸にコラーゲンのバリア(過敏性腸症候群の約15~20%)

胃薬、鎮痛薬、高血圧の薬などを飲み続けたり、薬の組み合わせによって、薬が分解されないまま大腸に到達することがあります。大腸は薬の成分が有害であるかもしれないと考え、自らコラーゲンのバリアを作って吸収しないようにし下痢を引き起こします。

対策法

小腸に異常増殖した腸内細菌を撲滅
欧米では抗生物質を投与していますが、日本は保険適応ではありません。
  1. 食事を腹八分目にする。
  2. 空腹時間を8時間以上確保することで、小腸を兵糧攻めにします。深夜に食事したら、朝食は抜きます。
大腸にバリアのタイプでは
慢性下痢を引き起こす可能性がある薬は、以下の通りです。これらの薬を長期間服用したり、2種類以上を組み合わせて服用すると、下痢を引き起こす可能性があるので薬を変えます。
・胃薬:プロトンポンプ阻害薬
・鎮痛薬:非ステロイド性抗炎症薬
・高血圧の薬:カルシウム拮抗薬(きっこう)

過敏性腸症候群の治療法

過敏性腸症候群の人が自立神経のバランスを整えることで、92%の人が改善したそうです。

また、腸の神経を和らげる、便の中の水分を調整する薬などが処方されます。

リラックス法(自立神経のバランスを整える)

  1. 上向きに寝るか、いすに腰掛けて、軽く目を閉じて、1回大きく深呼吸をする
  2. 「両手が重たい」と3回念じ、次に「両手が温かい」と3回念じる
  3. 肩を耳の横まで上げ、その後力を抜く
  4. 1回5分~10分、1日1回~3回行うとよいそうです。

過敏性腸症候群の新薬、塩酸ラモセトロン(下痢型の男性のみ)

2008年10月に過敏性腸症候群の新薬、塩酸ラモセトロンが使われるようになったそうです。早い人では2~3日で効果が出るそうです。今は下痢型の男性のみに認められています。女性の方は治験中だそうです。

アステラス製薬株式会社では、下痢型過敏性腸症候群治療剤「イリボーR錠2.5μg/5μg(一般名:ラモセトロン塩酸塩)」を「男性における下痢型過敏性腸症候群」を効能・効果として、2008年10月7日に国内で新発売しました。

生活の乱れを直す

  1. 暴飲暴食を避ける。食事を早く食べすきたり、たくさん食べ過ぎたりしたことがきっかけとなることもあります。1回の食事量を少なくし、回数を5~6回に増やすとよい人もいます。
  2. たばこ、酒の多量摂取を止める。
  3. 食生活、生活習慣の乱れを直す。繊維質のものを多く摂ると良い人もいます。 

自分でできること(治し方)

日々の生活
ウォーキングを習慣づけ、歩いて買い物をするなど日常生活に運動を取り入れます。食べ物は食物繊維を多く摂り、水分も多めに摂ります。朝の排便の習慣をつけます。こんな生活を1ヶ月続けます。
かかりつけ医
1ヶ月上記の生活を続けても治らない場合は、かかりつけ医に相談します。薬をもらって2~3ヶ月は様子をみます。それでも治らない時には、専門医を紹介してもらいます。

大腸がんの症状

大腸がんの場合は、便が固くなったり、排便の回数や形状に変化が出ます。赤黒い血が混じったり、腹部の痛みや貧血の症状が出ます。

キキョウの花
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更新日:2020/03/15