慢性痛

肩、腰、膝の痛みが長く続くと、日常生活にも支障を来し、いつまで続くか分からない不安にいらだったりします。辛い痛みも周辺の人達に理解つれないとますます辛いですね。肩、腰、膝の慢性痛についての対処法などを学びたいと思います。

2010年11月6日のNHKの名医にQでやっていました。

慢性痛の痛みの原因となる病気

炎症があり痛みがあるのが、急性期の症状です。そして、炎症が治まると痛みが消えていくのが通常です。しかし、炎症は治まったのに痛みだけが残ることがあり、これが慢性痛と呼ばれます。肩、腰、膝の慢性痛に悩んでいる人は1700万人とも言われています。

変形性膝関節症
脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニア、変形性せきつい症
五十肩、むちうち症
肩から首
頸肩腕症候群
その他
骨折、捻挫、手術後の痛み

慢性痛の痛みには、いろんな原因が考えられます。どこから来ているのか見極めることが大切なようです。

痛みが長引く原因

筋肉
筋肉が緊張してこったり、硬くなったりすると痛みが続きます。本人が筋肉のこりを感じていない場合もあります。
中枢神経
中枢神経は、末梢神経から伝達された痛みを脳に伝えますが、末梢神経からの痛みの伝達がないのに、誤動作を起こすと痛みを記憶して痛みを感じます。
脳は痛みの強さや場所を認識したり、痛みの不快感を認識したりしますが、この二つが混ざりセットになると触っただけで痛みを感じたり、痛みに関する悲観的な考え方が痛みを増幅するようになります。

慢性痛楽天 に陥りやすいタイプ問診票

  1. 嫌と言えない
  2. 人に頼むことが苦手
  3. 何かしていないと落ち着かない
  4. 優先順位をつけるのがヘタだ
  5. 自分を人と比べてしまう
  6. 完璧主義
  7. 痛みのせいで自分の人生がダメになる
  8. 自分は価値のない人間だ
  9. 痛みがどんどん悪くなっていると心配する

この中で特に気をつける項目は、3、5、7番の項目だそうです。これに当てはまると痛みが雪だるま式に悪くなる例があるようです。

具体例に沿った治療法

一人一人の痛みに合った治療法を探ることが大事です。3人の人の具体的な治療法を上げていました。

股関節の人工関節置換術後の慢性痛

75歳女性は、股関節に人工関節を6年前と3年前に入れ換える手術を行いました。手術はうまくいきましたが、右のお尻と右の足のつけ根に、突き刺すような痛みがあります。痛みの原因はわからないそうです。

手術は切ってするので、修復過程で、どこかに癒着ができ、痛みが少し残ることがあるかもしれないということです。

徒手療法
理学療法の一つです。理学療法士が手を使って、筋肉をほぐします。腸腰筋、円転筋を探して筋肉をほぐすようにします。

急性期には、患部を動かしませんが、ぎっくり腰などはできるだけ早く動かしていくとよいそうです。今では、手術後もなるべく早く動かすようになっています。

スキーで骨折後の慢性痛

30代女性は、6年前のスキーで右の肋骨を骨折しました。胸と背中に何か刺さっているような痛みを感じています。骨折は治ったはずなのにと、担当医も不思議に思ったそうです。本人はわけもわからず、途方にくれたそうです。

会社を休職したり、マイナス思考になっていったそうです。薬を飲んだり、神経ブロックを半年で32回もしましたが数時間の効き目しかなかったようです。

トリガーポイント治療
背中側から、トリガーポイントに針を刺します。採血針の1/3の細さの針を筋肉に刺します。針を刺すことで、筋肉の緊張が取れるそうです。この治療を受けて昔の趣味(楽器)をすることもできるようになったそうです。

妊娠後の慢性痛

30代女性は、10年前の出産後からお尻や太ももに切られたような、ねじられたような痛みが続いています。腰に軽いヘルニアがあったようです。本人は、痛い痛いという妻を持つ夫や子どもに対して、ごめんねと謝っていると、涙ぐんでおられます。

カウンセリングと芸術療法
体の状態の検査、心について背景や心理検査などが行われます。そして、芸術療法を取り入れて、自分の心の中の苦しみをはき出し、表現していきます。辛かった感情を出し、自分を認めていきます。体の緊張、心の緊張をほぐすことが大切です。痛みの強さはあまり変わっていなくても、痛みに伴う罪悪感を減らしていくことで、前向きに日常生活を送れるようになったそうです。芸術療法は、絵を描いたり、陶芸をしたり、粘土をこねたりするようです。

脊柱管狭窄症の手術後の慢性痛

81歳女性、脊柱管狭窄症の手術後ですが、痛みがありブロック注射や薬で治療しています。ブロック注射をしても効果がありません。歩けないけれど、自転車には乗れる状態です。X線画像では、回復しているようです。脊柱管狭窄症の再手術が必要でしょうか。認知症の夫の介護をしています。

再手術
骨の変形により神経を圧迫しているので、骨や靱帯を削る手術をします。初めに手術した場所の近くが悪い場合もあります。MRI検査をしたり、セカンドオピニオンを求めてもいいようです。
薬の変更
痛みだけで、しびれがないので、薬の整理をすると良いです。血液の流れをよくする薬を使っていて、神経ブロックをすると危険なことがあります。神経ブロックは、奥の方を刺すのでもしも血管を刺したら、出血などで危険なことがあります。何度も神経ブロックをすることで、癒着が起こり、針が入りにくくなっていることも考えられます。オピオイドという抗うつ薬などを使ってもよいと思います。
カウンセリング
認知症の夫の介護をしているので、介護のストレスも考えられます。カウンセリングをして、気持ちを聞くことから始めたらと思います。

38歳女性、首〜頭の激痛

医院では、変形性頸椎症、神経根症、頸部脊柱管狭窄症と言われました。仕事と子育てをがんばっています。

診断に疑問
38歳という若さで、変形性頸椎症などは、普通では考えられません。
カウンセリング
痛み以外の苦しみについて考える必要があります。仕事や子育てにがんばりすぎかもわかりません。

椎間板ヘルニアで座骨神経痛があります

椎間板ヘルニアで座骨神経痛があります。腰が重痛く感じられます。

運動が大切
痛みがあると、動かなくなります。動かないと筋肉が硬直します。そして硬直した筋肉は、痛みを起こします。また、痛みがあるとかばうことになり、姿勢が悪化し、筋肉の硬直を起こします。このように、痛みの連鎖を起こすことになります。痛みがあっても、動かすことで、筋肉を柔らかくし、姿勢を正しくします。主治医の指示に従って、適度な運動を行ってください。

腕の骨折後の痛み

78歳女性、左腕の骨折後、左肩から指先まで違和感と痛みがあります。神経ブロックやモルヒネを使っても効果がありません。

筋肉の痛みか
神経が原因ではなく、筋肉が痛みの原因かもしれません。神経ブロックは、5〜10回で効果がなければ、他の方法を考えた方がいいです。

交通事故で頸椎捻挫・ムチウチ症

交通事故の3日後に、首の痛みや腕のしびれが出て来ました。X線検査では異常なし、MRIでは首にヘルニアがあるそうです。痛み止め、筋弛緩薬、首をカラーで固定しています。

入社30年、1年前に管理職になり、今はムチウチ症で1ヶ月会社を休んでいます。家庭では、嫁姑の中が悪く、ケンカが絶えません。家でも会社でも安らげないようです。

動かす
関節や神経に問題がなければ、首の筋肉を鍛えましょう。1日安静にしていると、0.5%の力が弱ってきます。
運動と薬の見直し
できるだけ早くから、トリガーポイントなどの筋肉の緊張を取るとよいです。
環境の調節を
本人も奥さんも長年の鬱屈があります。家族療法が必要です。会社でも対応が必要で、完全に直してからの復帰は難しいので、徐々にならしていく方法がとれたらいいです。

痛みの原因を説明してくれない

痛みの原因をわかりやすく、説明してくれる医師があまりいないのはなぜですか。

医療者の問題と患者側の問題
医療側の問題は、痛みは複雑いですっきりと治りにくいという性質があるからです。それに、医療制度に問題があり、3分診療で長く時間がとれない現実があります。患者側の問題は、痛みの医療には完全なものはないという認識がないことです。

高齢化、使い痛みによる痛みは、すっきりと治らないのが当たり前です。少しでも良くなる方法を探していくことが大切です。自分の苦しみを見つめていくことで、痛みも軽減していきます。医師などの協力のもとに、自分でも運動や心の持ちようで何とか、より良い日常生活が送れるようにがんばりたいものですね。

また、周りの家族や社会の人達の理解も必要になってきます。

慢性痛の人の運動療法

手足にしびれや痛みがある人、関節に炎症がある人、リウマチの人などは主治医に相談してから行ってください。

フェイスタオル(普通のタオル)を使っての運動を3種類教えてくれました。

頭と首の筋肉を伸ばす
フェイスタオルを4つ折りにして細長くします。タオルの中心を後頭部の髪の生え際辺りに置き、右手でフェイスタオルの右端を左手でフェイスタオルの左端を持ち、斜め上に持ち上げます。手に力を入れて、首の筋肉を鍛えるようにします。首は斜め45度くらいになります。
両腕の筋肉を鍛える
テーブルといすのある場所で行います。フェイスタオルを雑巾のサイズに折ります。折ったタオルをテーブルの上に置き、タオルの上に両肘を伸ばした状態で、両手を重ねます。そして、大きく四角に拭いていきます。右回りに10回、左回りに10回行います。
足の筋肉を鍛える
フェイスタオルを4つ折りにして細長くします。足の裏の土踏まずの所にタオルの中心を持って行きます。端を両手で引っ張ります。右手で右端、左手で左端を持ちます。膝を伸ばしたまま、足に力を入れます。足を上に上げたり、外側へ動かしたりしてもよいようです。10秒ぐらいそのままの姿勢を保ちます。反対の足も行います。

自律訓練法

自律訓練法はリラックス状態を作ってくれます。

そして、自律訓練法の効果には、下記のようなことがあります。

  1. 疲労が回復する
  2. 過敏状態が沈静化する
  3. 自己統制力が増し、衝動的な行動が少なくなる
  4. 身体の痛みや精神的な苦痛が緩和される
  5. 向上心が増す

言語公式

姿勢は、椅子に腰掛けた姿勢、寝ころんだ姿勢、ソファーに座った姿勢の3種類があります。

自律訓練法は、軽く目を閉じた状態で、決まった言葉(言語公式)を呪文のように唱えます。声は出さずに心の中で繰り返すようにします。言語公式には次の7種類があります。

背景公式・・・「気持ちが落ち着いている」

背景公式は時間をかけずに4、5回繰り返すうちに、スタート時点での気持ちの状態(落ち着いているとかイライラしている)を確認したら、第1公式に進みます。

第1公式(重感練習)・・・「右腕が重たい→左腕が重たい→両脚が重たい」

第2公式(温感練習)・・・「右腕が温かい→左腕が温かい→両脚が温かい」

次の第3公式は、心臓に疾患のある人、心臓が気になる人は、この練習を省略します。不安や緊張を高めてしてしまうからだそうです。

第3公式(心臓調整練習)・・・「心臓が規則正しく打っている」意識を左胸に向けます。落ち着いた心臓の動きが確認出来たら成功です。

次の第4公式は、気管支喘息,過換気症候群など呼吸が気になる人は省略します。

第4公式(呼吸調整練習)・・・「楽に息をしている」のど、鼻、口、胸部、腹部など息の出入りがわかる部位に意識を向けます。安定した呼吸活動が確認出来たら成功です。

次の第5公式は、糖尿病の人、胃・十二指腸潰瘍や強い痛みのある胃炎の人、妊娠中の人は、省略します。

第5公式(内臓調整練習)・・・「お腹が温かい」胃のあたりに意識を向けます。かすかにでも温かさが感じられたらよいそうです。

次の第6公式は、頭痛、てんかん、頭部に疾患がある人は、省略します。

第6公式(額部涼感練習)・・・「額が心地よく涼しい」額に軽く意識を向けます。「頭寒足熱」状態でスッキリと訓練を終えることが出来たら成功です。

第2公式(温感練習)で終わる時には、手をグーパー、グーパーし、その後両腕の曲げおろしをし、最後に両手を挙げて背伸びをするとよいです。

初めは、1回2分でできるところまでします。痛みあると途中で中断し、また、やり直せはよいそうです。

言語公式の仕方、注意点

背景公式は時間をかけずに4、5回くり返し、スタート時点での気持ちの状態(落ち着いている、イライラしている)を確認したら、第1公式に進みます。

第3公式から後は、訓練しない方がよい人がいます。上の記事を読んでください。

第1公式以降は、2〜3分でそれぞれの反応(重たい、温かい)が出るようになったら、次の公式を付け足していきます。

訓練を1日3回ずつコツコツ行うと、第6公式まで2〜3分でできるようになるそうです。

個人差がありますが、第2公式までを2、3週間でできるようになる方が多いようです。第2公式まで出来るようになると、心と身体の力(緊張)がほぐれ、リラックスした気持ちの良い状態を体験できるようになるようです。

慢性痛について考え方

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Author:Tomoko Ishikawa Valid HTML5 Valid CSS
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更新日:2016/08/24