吉備津彦と温羅(うら)

NHK岡山開局80周年記念として、浅野温子さんの一夜限りの一人芝居「岡山はじまり物語」が、倉敷芸文館で催されました。その時の様子などをテレビで放映していました。

吉備津彦命が温羅(うら)退治をして、吉備の国が平安になったというお話は聞いたことがあります。この度、浅野温子さんの「岡山はじまり物語」を見て、話の流れが鮮明になりました。

今回の「岡山はじまり物語」は、どちらが正か悪かという視点ではなく、どちらも岡山に縁のある同じ人間?として温かい目線で、この度脚本が作られました。脚本家の阿村礼子さんによるものです。

また、浅野温子さんは、全国の神社で神話の読み語りをされていて、上演は60回を超えるようです。

吉備津彦の鬼退治(温羅・うら)物語

朝鮮半島から来た温羅(うら)という大きな男が鬼ノ城・きのじょう(岡山県総社市)にいました。髪は赤く目は鋭かった。村人達は、この温羅(うら)を怖がり、温羅(うら)が子どもや女をさらって、釜茹でにして食べるという噂がながれました。

朝廷から温羅(うら)退治の命令を受けて倭の国の3番目の皇子・五十狭斧彦(いせさりひこ)がやってきました。弓が達者でした。五十狭斧彦(いせさりひこ)は、吉備楽天 の中山に陣を構えました。

五十狭斧彦(いせさりひこ)の放った矢が温羅の目を刺しました。温羅は、雉(きじ)になって逃げました。五十狭斧彦(いせさりひこ)は、鷹になって追いかけます。

温羅は鯉になって血吸川を泳いで逃げます。五十狭斧彦(いせさりひこ)は鵜(う)になって鯉を捕らえ、ついに温羅を倒しました。温羅は元の姿になりました。五十狭斧彦(いせさりひこ)は、首の里の大木の上に温羅の首をさらしました。そして、吉備の国は平和になりました。

五十狭斧彦(いせさりひこ)は、吉備の国にちなんで吉備津彦命(きびつひこのみこと)と呼ばれるようになりました。

温羅(うら)とは

温羅は、百済の国の皇子で、戦いに敗れ、九州の筑紫から瀬戸内海へ入り、吉備の小島へたどり着きました。海辺で落ち着こうとしましたが、石のつぶての嵐を受け山へ逃げました。たどり着いたのが、にいやまのいただきでした。

石を積み上げて城を作り、鉄器を作っていました。その火や煙を見た地元の人たちは、さらった女・子どもを釜茹でにして食べていると噂しました。

温羅は、阿曽男(あぞお)からこの国の言葉を教えてもらいました。阿曽男は、神官の息子で10歳でした。阿曽男は、お礼に鍬や鎌などの鉄器をもらいました。こうして、徐々に阿曽地域の人と、温羅との交流が始まりました。

吉備津神社

拝殿
吉備津神社には、吉備津彦と角にではありますが、温羅も祀られています。敵と味方が同じ場所で祀ってあるのは珍しいそうです。民が温羅のたたりを恐れていた、ということもあるようです。
御釜殿
温羅の首はうなりごえをあげるために、犬に食わせたそうです。そして、そのドクロは、御釜殿の下に埋められたそうです。そして、この釜の鳴り音で吉凶を占うそうです。この御釜殿の世話をするのは、温羅と交流のあった阿曽女(あぞめ)で鳴釜神事を行います。
矢立の神事
吉備津神社の拝殿への上り口の石段の左手に大きな岩があります。ここで、矢立の神事が行われます。1月3日に、矢を東西南北にうち、鬼の侵入を防ぐ神事です。

吉備津彦の鬼退治(温羅・うら)物語のゆかりの地

矢喰の岩
矢喰の岩は、岡山市高塚、R吉備線足守駅から車5分、岡山総社ICから車1分の場所にあります。ここからは鬼ノ城も見えます。矢喰の岩は、吉備の中山に陣取る五十狭斧彦(吉備津彦)が射た矢と鬼の城にいた温羅が投げた岩とが空中でかみ合い落下した、といういわれがあります。矢喰神社は、吉備路のほぼ中央部、血吸川に沿った水田地帯の中に位置あり、境内には、大小五個の花崗岩の岩があります。
鯉喰神社
鯉喰神社は、倉敷市矢部(やべ)の足守川沿いにある神社です。祭神は吉備津彦命の臣下の楽々森彦命(ささもりひこのみこと)と温羅です。仁徳天皇が吉備津宮の末社の一つとして創建したと伝えられています。現在の本殿は1842年の建築です。鯉に化けて血吸川に逃げる温羅を、五十狭斧彦(吉備津彦)が鵜(う)となって追いかけ、喰い上げた場所と言われます。拝殿の屋根瓦には鯉の絵も見られます。温羅の御霊を鎮めるためにこの神社が作られました。
白山神社(はくさんじんじゃ)
白山神社(はくさんじんじゃ)は、岡山市街地の北西部の岡山市首部(こうべ)にあります。ここには温羅の首塚があります。五十狭斧彦(吉備津彦)と温羅の戦いで敗れた温羅が首をはねられ、串に刺されてさらされたといわれるます。その首は何年たっても大声で唸り続けたといいます。命は部下の犬飼武命(いぬかいたけるのみこと)に命じてその首を犬に食わせましたが、ドクロとなった首はまだ唸ったといいます。温羅のたたりを恐れ、御霊を鎮めるために白山神社が建てられました。
キキョウの花
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Author:Tomoko Ishikawa Valid HTML5 Valid CSS
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更新日:2016/02/20