建物の共振(きょうしん)

2012年2月13日のクローズアップ現代では、地震によるビルの共振について放送していました。私は、ビルの共振について初めて勉強しました。

東日本大震災の時に東京に住んでいる人の中で、「自分のマンションが揺れてとても怖い思いをした」と聞いたことがありましたが、どんな感じか切実には伝わりませんでした。

東日本大震災の時に、700km離れた大阪の大阪府咲洲庁舎では、震度3なのにビルが往復3mも揺れたそうです。この怖さは、想像できました。共振の予防対策などを学びました。

共振(きょうしん)とは

「振動系には通常固有振動数0があります。この振動系に外部から周期的な力を加えるとき、部力の振動数が0に近づくと振動系の振幅が急激に増加します。これを共振と呼んでいます」がOK Waveに載っていました。ちょっと一般人には難しい話ですね。

クローズアップ現代では、地震楽天 が起きた時には建物が揺れます。そして、地震の揺れで地盤も揺れます。建物の揺れと地盤の揺れの周期が一致すると、建物の揺れは何十倍にも増幅します。これが、共振ですと言っていました。

地震の揺れがガタガタと1秒程度の短いものだと、低い建物に影響を及ぼし、2〜3秒の揺れの場合には高い建物が揺れるそうです。

大阪での共振(東日本大震災の時)

東日本大震災の時には、大阪は震度3の揺れに襲われました。震度3なら、建物はそんなに影響はうけないのではと思います。

しかし、大阪の大阪府咲洲庁舎(おおさかふさきしまちょうしゃ・大阪市住之江区南港北(咲洲)にある高さ256.0m、地上55階・地下3階建ての超高層ビルで愛称は「コスモタワー」、旧名称は、大阪ワールドトレードセンタービルディング)では、ビルが大きく揺れて、天井や壁が落下するなど360か所に被害が出ました。

周りの比べ、特に大きな揺れに見舞われました。地盤の揺れと建物の揺れの共振による増幅された揺れによるものでした。東日本大震災の震源地から770kmも離れた地点に起きたことも衝撃でした。

24階にいた女性は、「ゆっくりとした揺れが大きくなり10分間続きました。ミシミシという音が大きくなり、ビル自体が折れてしまうかと恐怖を感じました」と、言っていました。

東京の青山の15階にいた地震学者の方は、往復30〜40cmの揺れでも恐怖だったと言われます。

大阪の大阪府咲洲庁舎の高層ビルが往復3mもゆらゆら揺れる恐怖は、想像を超える恐ろしさだと思います。

大阪府咲洲庁舎(おおさかふさきしまちょうしゃ)の共振

咲洲庁舎の建っている場所の地盤は、柔らかい地盤です。地盤の揺れの周期は、6.5秒でした。

固い硬い地盤では低いビルが共振し、柔らかい地盤では高い建物が共振するようです。柔らかい地盤は、長い周期の揺れに大きく揺れます。

咲洲庁舎と地盤の揺れの周期が一致して、揺れは50倍にも増幅していたそうです。

この咲洲庁舎では、地盤(防災科学技術研究所の地下千数百メートルの地表のセンサーの揺れの記録)とビルの一番下と上の方の階に、1ヶ月前に地震計(建築研究所が設置)をつけたばかりだったそうです。それで、はっきりと揺れなどが計測されたようです。

地盤の揺れの周期が6.5秒、建物の揺れの周期が6.5秒となり、共振を起こして3mの横揺れを起こしていました。東京、大阪、名古屋などは、堆積層の上にビルが建っているので、長い周期の揺れで共振を起こします。

3連動地震を前に共振の対策を

名古屋大学、護(もり)雅史准教授は、「共振現象を生じると、設計で想定した以上の大きな揺れになって設計以上の損傷が生じる可能性があります」と言われています。

大阪の地盤の周期を調べると、その土地に立てられている危険な共振を起こしそうなビル(60m以上のビルで調査)が特定できます。大阪では、地震時に共振が起きて危険なビルが30棟あるそうです。名古屋では、20棟が該当するそうです。

3連動地震が近づいている今、ビルが建っている土地の地盤がどういう周期を持っているか、確認することが大切と言います。そして、共振する可能性があれば、その対策を早めに取る必要があります。

共振への対策法

共振するかどうかは、簡単に調べられるそうです。2003年十勝沖地震より建物の共振は重視されるようになったようです。

東北大学では
2001年の地震では、固い地盤に短周期の地震で、低い建物が共振しました。そこで、耐震設備が施されました。しかし、東日本大震災では、10階建ての建物3棟だけが被害に会いました。四隅の柱がすべて壊れ、取り壊しが決まっています。地震の1秒の周期に建物の1秒の周期が共振したようです。
東京スカイツリー
東京スカイツリーは、東日本大震災の時には震度5弱に襲われましたが、被害はありませんでした。東京スカイツリーの建っている地盤は、堆積層が地下2500mまであります。この地盤では、8秒の周期が多かったそうです。そこで、100通りの地震のパターンを想定し、あらゆる地震を抑える方法がとられていました。東京スカイツリーの中に芯柱(しんばしら)を入れて、揺れを殺しあうように対策がとられていました。
咲洲庁舎への対策
咲洲庁舎は、改修工事が行われます。改修案としては、制震ダンパーを300台設置するものです。制震ダンパーは、揺れを吸収するクッションです。費用は15億円かかりそうです。
愛知県庁舎への対策
6年前に始まった庁舎の耐震改修工事の際、3秒の周期で建物と地盤が共振する可能性があることが分かりました。そこで、建物の周期と地盤の周期をずらす(4秒にする)長周期免震を取り入れました。

超高層ビルの免震工事について

共振を避けるには、免震工事をやる気になるかどうかにかかっています。建物を造った時のコストと比べれば、免震工事のコストは数%でできます。建物は、20年に一度はエレベーターなどの設備改修が必要です。その時に、免震工事を行うことが良いでしょう。

ぜひとも免震工事をやらなければいけない超高層ビルは、1000〜2000と見られています。

名古屋大学の福和伸夫教授は、免震工事の大切さをこう話されていました。

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更新日:2016/08/31