狭心症・心筋梗塞

狭心症・心筋梗塞は、強烈な胸の痛みが来て早く病院を受診しないと危ないというイメージがありますが、経験者の方は初回の発作を見逃しておられるケースも多々あるようです。狭心症楽天 心筋梗塞の症状や発作を起こさないようにする、生活習慣の見直しなども勉強したいと思います。

狭心症・心筋梗塞の原因

狭心症・心筋梗塞は、心臓の血管・冠動脈が詰まることで、心臓に酸素や栄養が運ばれなくなり、その部分の組織が壊死することで起きてきます。

心臓の血管・冠動脈が詰まる原因は、血管の動脈硬化で、動脈硬化は糖尿病や高脂血症や高血圧などに引き続いて起きてきます。

心臓を養っている冠動脈は、右と左に二本あります。そして、左の冠動脈はさらに二つに分かれています。

これらの冠動脈に脂肪がついてアテロームという固まりができます。LDLコレステロールが血中に多いと、その影響で少しずつ血管壁のコブが大きく成長してきます。そうなると、血液の流れが滞りがちになります。

一時的に冠動脈が狭さくを起こすと、狭心症の症状が出ます。完全に血管が閉塞されると心筋梗塞に至り、一刻を争う事態となります。

微小血管狭心症

40、50歳代の女性に多く、胸の痛みや息苦しさなどの症状があるのに、心臓の検査をしたら異常なしで、今までは心臓の病気とは診断されませんでした。

ところが、2010年に新心臓病として、「微小血管狭心症」として診断されることになりました。この特徴は安静時に発作が起きることです。寝ていたり、テレビを見ていたり、夕食後だったりします。

冷え性の人、女性ホルモンのエストロゲンが減っている年代の女性が「微小血管狭心症」に罹っているそうです。

治療法としては、カルシウム拮抗剤で脈を下げる、女性ホルモンの投与などがあるようです。15年間もこの症状に苦しんでいた人もいるそうです。心当たりの人は、「私は微小血管狭心症ではないでしょうか?」と、主治医に相談されてはいかがでしょうか。

狭心症・心筋梗塞の症状

狭心症の症状
胸が締め付けられるような強い痛み(胸の奥が痛い、胸がしめつけられる・押さえつけられる、胸が焼けつくような感じ)が2、3分〜10分以内起きます。血管が縮む冠れん縮性狭心症の場合には、冠動脈の痙攣が起き安静にしていても症状が出ます。夜中から明け方・睡眠時に起きます。
心筋梗塞
胸が締め付けられるような強い痛みが起きます。冷や汗がダラダラと出ます。発作が30分以上続きます。安静や薬でも改善しません。
狭心症の放散痛
放散痛は、2、3分〜10分以内です。歯や顎、喉の痛み、左肩の痛み、左腕の痛み、みぞおちの痛みなどを感じるそうです。胸が熱くなったという方もおられます。また、糖尿病の方は痛みを感じないこともあるようです。

無痛性狭心症

糖尿病や高齢者では、無痛性狭心症の人もいます。冠動脈が9割も狭まっているにもかかわらず、痛みを感じません。知覚神経にダメージを受けているからだそうです。

症状としては、咳が止まらない、息苦しい、急に太った(1ヶ月で10kg太った人も)などがあります。

対策としては、毎年心電図をとっていると、変化に気づき詳しい検査を受けることができます。

狭心症・心筋梗塞の検査

人間ドックなどで、心電図をとって異常なしと言われ安心していたが、1ヶ月後に狭心症の発作が起きた、という方もいらっしゃいます。(発作でない時の心電図が正常と言われても、狭心症でないとは言えないそうです)

  1. 心電図
  2. 運動負荷心電図
  3. ホルター心電図
  4. 運動負荷心筋シンチグラム
  5. 心臓カテーテル検査(冠動脈造影)などが行われます。

ある病院での検査・冠動脈CT

狭心症が疑われる時に、まず冠動脈CTを行うそうです。冠動脈の狭窄度だけでなく、冠動脈の壁の情報が得られるからだそうです。

冠動脈の狭窄度が50%以上で、心筋虚血があれば、通常はカテーテル治療の対象となります。冠動脈の狭窄度が50%未満であれば、通常は内科的治療の対象となります。

この心筋虚血があるか、ないかが重要だそうで、心筋虚血がないのに単純に狭い血管を拡げても心筋梗塞や心臓死は予防できないことがわかっているそうです。

冠動脈CTでは、血管にできた動脈硬化巣(プラーク)の様子を評価することができます。

現在では、急性心筋梗塞は冠動脈が徐々に狭くなって最後に完全に詰まって起こるのではなく、中くらいに狭くなった血管が急に詰まって起こることがわかっているようです。

心筋梗塞を起こしやすいプラークを不安定プラークと呼び、この不安定プラークは、狭窄度は比較的軽いが、コレステロール成分が多いためにやわらかく、表面の皮が薄いために破れやすいのです。

糖尿病、高血圧、高脂血症などの人は、プラークができやすいです。

不安定プラークには、スタチンという薬でコレステロールをしっかり下げ、アスピリンで血栓予防をすることで、心筋梗塞の発症を予防できることが分かっています。

狭心症・心筋梗塞の治療法

カテーテル治療
直径2mmのカテーテルを手首や足の付け根の動脈から入れて、造影剤を注入し狭さく部分を調べます。血管の狭窄部では、カテーテルの中からワイヤーを出して病変部を通過させ、ステントと言う網状の管を出します。外から圧力をかけてステントをふくらませます。圧を抜くとステントが血管の内側に広がり血管を内側から支えてくれます。そうして、血管が広がり血流が戻ります。実質の手術時間は20、30分〜40分だそうです。前後の準備等も含めると約1時間30分となるようです。
バイパス手術
自分の外の部分の血管を使って行います。動脈硬化のない冠動脈につなぎ血管のバイパスを作ります。血管の狭窄を起こしている部分はさわりません。複数の冠動脈の狭さくがある場合に有利です。ステントを何個も入れるより、バイパス1本で済むからです。このバイパスは、15年〜20年は機能すると言われています。また、左冠動脈主幹部に狭さくのある場合や強度の狭さくの場合はバイパス手術に限られるようです。
薬物療法
血栓を防ぐ(抗血小板薬という血液をさらさらにする薬)、発作を防ぐ(持続性の硝酸薬、心臓の仕事量を減らすβ(ベータ)遮断薬、カルシウム拮抗薬)発作を抑える(心臓の負担を減らして血管を拡張する硝酸薬・ニトログリセリン)などが使われます。

カテーテル治療とバイパス手術の比較

体への負担 再狭さく
カテーテル治療 軽い 多い(5〜30%にある)
バイパス手術 重い(胸を開く、全身麻酔)
手術後に飲む薬は少ない
少ない

狭心症・心筋梗塞の予防法

禁煙
タバコを止めましょう。タバコの煙には多くの物質が含まれ、特に循環器ではニコチンや一酸化炭素の影響が大きいとそうです。また血管の内皮にも影響し、血管収縮、血液凝固、動脈硬化をもたらします。
食事療法
カロリー、脂質、塩分、糖分を減らし、バランスの良い食事をとります。大豆製品を積極的にとって、カロリーや脂肪分を減らすように工夫します。牛乳の代わりに豆乳を使う方もいます。また、ハーブの利用により塩分を減らすこともできます。栄養士による栄養指導も受けられるとよいと思います。具体的な指導をしてもらえます。
運動療法
激しい運動は禁物です。持続的な運動を週3〜4回30分以上、可能なら毎日30分程度すればよいそうです。早朝や深夜は、冠動脈が日中より収縮していることが多いので避けて下さい。起床後すぐではなく、1時間後ぐらいがよいようです。
ストレスを避ける
心身ともにストレスがかかると、血液中のコレステロールが上昇して動脈硬化が進行しやすくなります。また血中の交感神経系ホルモンが増え、血圧が上昇して冠動脈内皮の傷害が生じやすくなり、心筋梗塞症の引き金となります。

狭心症・心筋梗塞の発作時の対応

初めての発作 経験あり
発作がおさまった 数分〜10分以内におさまった
放置しない。専門医を受診
10年前にカテーテル治療を受けた。胸が苦しくなり、ニトログリセリンをなめた。
再発の疑いあり。病院を受診する。
発作がおさまらない 30分以上発作が続く。冷や汗がダラダラ出る。
心筋梗塞の恐れあり。救急車を呼ぶ。
胸が苦しい。ニトログリセリンが効かない。
心筋梗塞の恐れあり。救急車を呼ぶ。

動脈硬化の予防

動脈硬化を予防することが、狭心症・心筋梗塞の予防に直結します。

動脈硬化の原因
高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙、高齢、肥満、ストレスなどが動脈硬化の原因となります。生活習慣の全面的に見直しが必要のようです。
脂質異常について
総コレステロール値は正常でも、LDLコレステロール値が少し高い、HDLコレステロール値が少し低い、中性脂肪(トリグリセライド)値が少し高い、クレアチニン値が少し高いというように、少しずつ正常範囲を超えている人がいますが、腎臓の働きが落ちていると心筋梗塞を起こしやすいそうです。また、中性脂肪が増えると小さいLDlコレステロールが増え、より動脈硬化を起こしやすくなりますから、注意が必要です。

狭心症・心筋梗塞のG&A

名医にQでの相談事例です。

川崎病の疑い

30代男性、20歳代から左肩〜首筋に痛みが来ていました。タバコは吸いません。コレステロールが高く、糖尿病もあります。

川崎病に罹ると、血管炎を起こし、冠動脈にコブができることがあります。若いこともあり、川崎病の疑いがあるので、一度循環器内科を受診されると良いでしょう。

バイパス手術後の血管の寿命は?

69歳男性、バイパス手術を受けましたが、血管の寿命はどのくらいですか。

足の血管を使っているが、普通は15〜20年は大丈夫です。

狭心症の治療を3回、お酒の量は?

発泡酒を3本、焼酎のお湯割りを3杯飲んでいます。お酒の適量はいくらぐらいですか。

お酒は、1合までだと良いでしょう。2合以上だと中性脂肪、血糖が上がります。

60歳代女性、狭心症の症状が、検査は?

肩から腕にかけて痛みがあり、のどがつまる感じがするそうです。心電図の外にはどんな検査がありますか。

問診、心電図、血液検査、心エコーなどの検査で8割以上の診断がつくそうです。その他には、心筋シンチク゛ラフィー、マルチスライスCT(静脈から造影剤を入れて調べます)、カテーテル検査(造影剤も使います)の検査も必要があれば行われます。

夫が禁煙してくれない。煙は避けているが。

喫煙はニコチン依存症になっています。禁煙外来では、保険適応もあります。禁煙補助剤のバレニクリンは、満足感を得ながら禁煙できます。今、タバコの値上がりを受けて薬が品薄になっているようです。2011年1月には、薬が入ってくるそうです。

コレステロールが高いが、LDLコレステロールはどの位の値がいいか

肥満、高血圧、コレステロールが高いのですが、LDLコレステロールはどの位の値がいいでしょうか。

LDLコレステロールは、140以上、HDLコレステロールは、40以下、中性脂肪は150 以上ですが、狭心症の人はLDLコレステロールを100未満にすることが必要です。スタチンという薬を使ってでも下げた方が良いです。

2年前にステント治療、消化器ポリープ手術のためアスピリンを止める

2年前にステント治療をし、アスピリンを服用中です。この度、消化器のポリープ治療をするために、アスピリンの服用を一時中止してくださいと言われたが。

普通は、5日〜1週間止めます。ポリープを取る時に、大出血を起こすことがあるからです。狭心症の方がどの程度かわかりませんが、両方のバランスが必要です。二人の先生の話し合いが必要かもしれません。

狭心症で不整脈があります。入浴できをつけることは

長風呂、熱い風呂はよくありません。また、出てから急に冷やさないようにしましょう。

トイレでも注意が必要です。便が固くならないように、繊維質の物をたくさん食べるようにします。便を柔らかくする薬もあります。

冠れん縮性狭心症ですが、長時間の飛行はどうでしょう

冠れん縮性狭心症だそうですが、薬をきちっと飲めば大丈夫です。時差がありますから、日本時間に合わせて、きちっと決められた時間おきに飲むようにしてください。

キキョウの花
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Author:Tomoko Ishikawa Valid HTML5 Valid CSS
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更新日:2016/09/05